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ポリプテルスの中で、最も大きくなるとされる憧れの魚ポリプテルス・ビキール・ビキールを知っていますか?
ポリプテルスポリプテルス・ビキール・ビキールは、背ビレ棘数が最も多く、体長も80cm以上になり、1mを超えるという個体も記録されている最大種です。
古くからその名を知られていましたが、写真でしかみられなかった時期が長く、幻の種ともいわれていました。
2000年に入ってから初めて輸入され、恐竜のような姿と想像を絶する大きさに、ポリプテルスマニアの視線を釘付けにした魚です。
近年では、国産のブリード個体も流通し、入手しやすくなっています。そんな憧れの魚ポリプテルス・ビキール・ビキールを飼ってみたいと思う方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ポリプテルス・ビキール・ビキールの特徴や飼育方法について解説していきます。
ポリプテルス・ビキール・ビキールはポリプテルス類最大種
ポリプテルス・ビキール・ビキールはどんな魚なのでしょうか?
ここでは、ポリプテルス・ビキール・ビキールについて紹介します。
特徴と性格
ポリプテルス・ビキール・ビキールは、ポリプテルスの中でも最大種で、最多の小離鰭数(背ヒレ)を誇る魚です。
背ビレの棘数は、14〜18本で、自然下では80cmを超える大きさになるとされており、最大で120cmにもなるという記録もあります。
ポリプテルスを世界に広く知られるきっかけになった種でもあり、19世紀初頭にナポレオンが、エジプト遠征の手土産としてフランスに持ち帰ったという古代魚です。
その後ポリプテルスとして初めて学名がつけられたポリプテルスでもあります。
体色は、青灰色や緑で、目立たない黒色の模様が体側にみられます。
非常に大食漢で、落ち着いた性格をしており、その悠然と迫力のある姿た特徴となっています。
分布
ポリプテルス・ビキール・ビキールは、主にアフリカ大陸に分布しています。
ケニアの最北端、エチオピアとの国境付近のトゥルカナ湖やナイル川、チャド湖に生息しているとされています。
輸入される個体は、カメルーンやチャド湖が多いようです。
最大の大きさと成長速度
ポリプテルス・ビキール・ビキールは、自然下で全長80cm以上になる大型のポリプテルスです。
最大で120cmという記録もあり、その大きさに圧倒されることでしょう。
飼育下でも、60cm以上になりますので、水槽の大きさには注意が必要です。
成長速度は、飼育環境や個体の特性によりますが、幼魚は1年で40cmほどに成長します。
その後は、ゆっくりと成長していきます。
寿命は?
ポリプテルス・ビキール・ビキールの寿命は、平均10年といわれています。
魚に適した環境で育てると20年以上も生きることもあるとされています。
丈夫な魚で大きくなるので、十分に考慮したうえで覚悟をもって飼育を始めるようにしてください。
ポリプテルス・ビキール・ビキールとビキール・ラプラディの違い・見分け方は?
ポリプテルス・ビキール・ビキールとビキール・ラプラディは、「ビキール」という名が入ったポリプテルスですが、何が違うのでしょうか?
この2種の大きな違いは、背ビレ(小離鰭)の数です。
ポリプテルス・ビキール・ビキールは、ポリプテルスの中でも最も多い16~18枚です。
ポリプテルス・ビキール・ラプラディは、13~15本なので、背ビレ(小離鰭)の数を数えることで見分けることができます。
ポリプテルス・ビキール・ビキールの飼育方法とは
ポリプテルス・ビキール・ビキールを飼育するときに適した環境はどのようなものでしょうか?
ここでは、ポリプテルス・ビキール・ビキールの好む飼育環境と餌、病気について解説します。
飼育に適した水温・水質
ポリプテルス・ビキール・ビキールの好む水温は、28~30℃とやや高めを好むようです。
低温には弱い魚なので、ヒーターを入れて好む水温以下にならないように維持するようにしましょう。
ポリプテルス・ビキール・ビキールは、pH7.0~7.8の中性~弱アルカリ性を好むようですが、輸入された生息域によるところもありますので購入した熱帯魚店で聞くようにしましょう。
年間降水量の多い地域では、弱酸性になりやすく、少ない地域では、アルカリ性になりやすいという特徴があります。
ポリプテルスは、水質の変化に敏感ではないですが、大食漢で食べ残しや糞で水質の悪化を招きやすいので水換えをして、酸性に傾かないようにしましょう。
水槽の大きさと飼育環境
ポリプテルス・ビキール・ビキールはかなり大きくなる種類なので、120cm以上の水槽が必要になります。
長く飼育していくのであれば、幅120cm×奥行60cm×高さ45cmの水槽がおすすめです。
もっと大きくしたいという方には、180cm水槽が必要になります。
また、ポリプテルスは体が硬いので、体長くらいの奥行きがないと向きを変えられなくなります。
奥行き45cm以上を確保できる水槽がおすすめです。
ポリプテルス・ビキール・ビキールは、大食漢で食べ残しや糞で水質が悪化しやすいため、オーバーフロー水槽や上部フィルター、外部式フィルターを使用しましょう。
水質を保つために、濾過能力の高いフィルターを使うようにしてくださいね。底砂は、メンテナンスをしやすくするなら、敷かなくてもてもよいでしょう。
餌を食べないときの対処法
ポリプテルス・ビキール・ビキールに同じ餌を与え続けると、飽きてたべなくなったり、栄養バランスが偏ったりします。
ポリプテルス・ビキール・ビキールに餌を与えるときには、色々な種類の餌を与えることで、食べるようになるでしょう。
ポリプテルス・ビキール・ビキールに、おすすめの餌は、生きた魚でメダカや金魚、ドジョウです。
生餌は、入手しやすく安価で食いつきもよいので、ポリプテルスの餌として欠かせません。
ポリプテルス・ビキール・ビキールには、冷凍餌もおすすめです。
冷凍餌は、保存に便利でまとめて購入しておけば餌切れの心配もありません。冷凍赤虫や冷凍エビがあり、ポリプテルスの口の大きさに合わせて与えることができます
また、人工飼料は、栄養バランスがよく、消化が良いのでおすすめです。
生餌や冷凍餌だけでは、栄養のバランスが偏ったり、病気を引き起こすリスクがあります。
紹介したおすすめの餌を、ローテーションして与えるとよいでしょう。
よく見られる病気
ポリプテルス・ビキール・ビキールは、基本的に丈夫な魚ですが、栄養不足や水質の悪化、怪我により病気になってしまうことがあります。
ポリプテルス・ビキール・ビキールがかかりやすい病気は以下の3つです。
- 寄生虫
- 細菌感染症
- 怪我
ポリプテルス・ビキール・ビキールのワイルド個体には、ポリプティという寄生虫が必ずといっていいほど寄生しています。
寄生している数が少なければすぐ問題になることはありませんが、ポリプテルスが弱るとポリプティが繁殖し、強い痒みを引き起こし、体をこすりつけることが多くなります。
ポリプテルスの暴れる原因と対策|怪我や事故にならないために体をこすりつけると傷ができ、二次感染を引き起こすことがあるので、治療しておくことをおすすめします。
ポリプテルス・ビキール・ビキールがかかりやすい細菌感染症には、エロモナス病やカラムナリス病があります。
鱗や傷ができたときには、細菌感染症を疑って観察してください。鱗が逆だったり、出血がみられたり、ヒレや口が溶けるようなことがあれば、すぐに治療するようにしましょう。
ポリプテルス・ビキール・ビキールが病気になるときには、初期症状が現れますので、日々観察をするようにしましょう。
ほとんどの場合、水換えや薬浴によって治りますので早期に対応してください。
治療薬は、熱帯魚店で購入可能なので、店員さんに症状を言って、病気にあった薬を購入してくださいね。
ポリプテルスの薬浴方法とは?手順や注意点と病気のサインを解説ポリプテルス・ビキール・ビキールの怪我は、飛び出し事故、魚同士の喧嘩で発生します。
特に、ポリプテルス・ビキール・ビキールは、大型になってくると、フタをしていても飛び出してくることがありますので、フタの上に重しをしておくようにしてください。
ポリプテルス・ビキール・ビキールは混泳できる?
ポリプテルス・ビキール・ビキールは、混泳することができます。
たくさんの種類の大きな魚を大きな水槽で飼育することは憧れですよね。
ここでは、ポリプテルス・ビキール・ビキールの混泳について解説します。
同種(ポリプテルス)との混泳
ポリプテルス同士は混泳することができます。
ポリプテルス同士を混泳するためには、大きさの差をなくすことが必要となります。
ポリプテルス同士であっても、口に入るサイズのポリプテルスは、誤って食べてしまうことがあります。また、ポリプテルスの中でも大型種と小型種があるので、買い始めたときの大きさが一緒でも成長速度が違うため、数カ月の飼育で大きさが変わり、口に入るぐらいの差ができることがあります。
個体ごとの成長差を観察して、共食いしないように注意してください。
他種との混泳
ポリプテルス・ビキール・ビキールと他の種類の魚は混泳することができます。
ポリプテルス・ビキール・ビキールは、底のほうにいるので、中層や上層を泳ぐ魚との相性が良いでしょう。
ポリプテルス・ビキール・ビキールとの混泳におすすめの魚は、以下の4種類です。
- アロワナ
- ダトニオ
- ガーパイク
- オスカー
ポリプテルスが混泳相手にいじめられることもありますので、隠れ家があると安心です。
混泳は、その個体ごとの相性によるところが大きいので、しっかり観察してください。
ポリプテルスの混泳におすすめの魚とは?|コツ・注意点を徹底解説混泳が難しい相手
ポリプテルス・ビキール・ビキールとの混泳が難しい魚は、ポリプテルスと同じ下層で過ごす魚です。
大型のナマズや淡水エイは、水槽が大きく、数が少なければ混泳は可能ですが、水槽に余裕がない場合にはおすすめできません。
プレコは、ポリプテルスのウロコをかじることがあり、病気につながりますので、混泳は避けましょう。
ポリプテルス・ビキール・ビキールの販売情報
ポリプテルス・ビキール・ビキールはどこで購入できるのでしょうか?
ここでは、ポリプテルス・ビキール・ビキールの購入に必要な情報について解説します。
流通量と相場
ポリプテルス・ビキール・ビキールは、養殖には成功していますが、流通量は少なめです。
ポリプテルス・ビキール・ビキールの養殖は、2007年に神畑株式会社が世界で初めて成功しており、古代魚ファンのビッグニュースになりました。
カミハタブリードと呼ばれる個体も流通するようになっています。
ポリプテルス・ビキール・ビキールの相場は以下のとおりです。
サイズ・種類 | 参考価格 |
ブリード個体 | 20,000円以上 |
ワイルド個体(30cm) | 30,000円以上 |
購入におすすめの場所
ポリプテルス・ビキール・ビキールの購入場所は、2つあります。
- 熱帯魚店
- インターネット通販
ポリプテルス・ビキール・ビキールを初めて飼うときに頼りになるのは、熱帯魚専門店のスタッフです。
熱帯魚店のスタッフは、たいてい魚好きで、豊富な経験と知識を持っているので、いろいろな悩みを相談して購入することをおすすめします。
ポリプテルス・ビキール・ビキールは他のポリプテルスに比べ流通量が少ないので、インターネット通販を利用するのもおすすめです。
インターネット通販であれば、希少な個体をみつけられるかもしれません。
ポリプテルス・ビキール・ビキールを購入するときには、以下の点に気をつけましょう。
- 傷がないか
- ポリプティがついていないか
- お店で何を食べているか
病気や傷のない、餌をたくさん食べる元気なポリプテルスをみつけてくださいね。
ポリプテルス・ビキール・ビキールのまとめ
この記事では、ポリプテルス・ビキール・ビキールの特徴や飼育方法について解説しました。
ポリプテルス・ビキール・ビキールは、ポリプテルスの中でも最も大きくなる種類の魚です。
その大きな迫力のある姿は、ポリプテルスの魅力を最大限に楽しめることでしょう。
長く、大きく育つことができる環境を用意して、飼育してみてください。
この記事を参考に、ポリプテルス・ビキール・ビキールの飼育に挑戦してくださいね。