ポリプテルスエンドリケリーの魅力と特徴|飼育法や混泳について解説

ポリプテルスエンドリケリーの魅力と特徴|飼育法や混泳について解説

ポリプテルスの中でも、人気の魚「ポリプテルスエンドリケリー」を知っていますか?

ポリプテルスエンドリケリーは、恐竜のようなフォルムと多様な模様、迫力のある大きな体が魅力のポリプテルスです。

ポリプテルスといえば、「エンドリケリー」といわれるほど、最も人気の種類となっています。

現在では、ブリード個体が多く流通しており、熱帯魚店でもよく見かける存在です。そんな人気のポリプテルスエンドリケリーを飼ってみたいと思っている方は少なくないのではないでしょうか。

この記事では、ポリプテルスエンドリケリーの魅力や特徴、飼育法について解説していきます。

ポリプテルスエンドリケリーとは?

ポリプテルスの中でも人気のポリプテルスエンドリケリーとは、どんな魚でしょうか?

ここでは、ポリプテルスエンドリケリーについて紹介します。

エンドリケリーの特徴

ポリプテルスエンドリケリーは、ポリプテルスの中でも大型種であり体長70cmまで成長します。

下顎の突出した扁平のな顔つきと太くがっしりとした胴、数の多い背びれが特徴です。

そして、体側に入る不規則な黒色の模様は、本数や太さなどの入り方が個体により違うことが魅力で人気の理由となっています。

体色も幅広く、コレクション性が高く、自分のお気に入りの個体を見つけて飼育を楽しむことができます。

エンドリケリーの分布

ポリプテルスエンドリケリーは、主にアフリカ大陸に分布しています。

ニジェール、スーダン、ギニア、ガーナなどの西〜中央アフリカの河川や湖が主な生息域です。

以前は、チャド、ニジェール、ナイジェリアなどの国名で輸入されていたとのことですが、近年は川の名前で流通されています。

エンドリケリーの最大の大きさと成長速度

ポリプテルスエンドリケリーは、成熟個体では、全長約70cmになる大型種です。飼育下では、50cmほどで成長がとまることが多いようです。

自然環境でも、飼育下でも大型になるので、水槽の大きさには注意が必要です。

成長速度は、飼育環境や個体の特性にもよりますが、幼魚は1年で約30cmほどに成長します。その後、40cmを超えると成長がゆるやかになっていきます。

エンドリケリーの寿命の長さ

ポリプテルスエンドリケリーの寿命は、平均10年とされています。

飼育環境がよく、大切に飼育された個体は、20年以上生きることも知られています。

ポリプテルスエンドリケリーは、丈夫な魚なので、飼育することは簡単です。とはいえ病気や怪我をしないように、日々観察することが大切です。

ポリプテルスエンドリケリーの種類

ポリプテルスエンドリケリーは、1980年代に初めて輸入されました。

ポリプテルスの中で、エンドリケリーが学名につく魚は2種類あります。

  • ポリプテルス・エンドリケリー・エンドリケリー
  • ポリプテルス・エンドリケリー・コンギクス

飼育に大きな違いはありません。

ここでは、この2種類について紹介します。

ポリプテルス・エンドリケリー・エンドリケリー

ポリプテルス・エンドリケリー・エンドリケリーが、最も人気のあるポリプテルスエンドリケリーのことです。

学名は、Polypterus endlicheri endlicheri で、背びれの数が、11〜14本です。

体色は、灰褐色や茶褐色、赤褐色と幅広い魚です。

体側に5〜7本の太い帯が入り、個体によって様々な模様となっています。

非常にバリエーション豊富で、マニアが多くいる種類です。

ポリプテルス・エンドリケリー・コンギクス

ポリプテルス・エンドリケリー・コンギクスは、ポリプテルスエンドリケリーの亜種として長年存在していました。

学名は、Polypterus endlicheri congicus でしたが、2016年の研究により現在は、Polypterus congicus と分類されています。

「ビチャー」という商品名で、流通していたこともありますが、近年では「コンギクス」と呼ばれるようになっています。

ポリプテルスの中では、最大種で体長70cmを超える個体もいます。野生では97cmという記録もあり、成長速度が非常に速い種類です。

エンドリケリーに比べて、遊泳性が強く、広めの水槽の準備が必要です。

ポリプテルスエンドリケリーに適した環境とは

ポリプテルスエンドリケリーを飼育するときに適した環境を知っていますか?

ここでは、ポリプテルスエンドリケリーの好む飼育環境と餌、病気について解説します。

エンドリケリーの好む水温・水質

ポリプテルスエンドリケリーの好む水温は、25〜28℃です。

低温には弱い魚なので、ヒーターを入れて好む水温以下にならないように維持するようにしましょう。

ポリプテルスエンドリケリーの好む水質は、pH6.0〜7.0の弱酸性〜中性の硬水です。

ポリプテルスは、水質の変化に敏感ではないですが、大食漢で食べ残しや糞で水質の悪化を招きやすいので水換えをして、酸性に傾かないようにしましょう。

エンドリケリーの好む水槽の環境

ポリプテルスエンドリケリーが好む環境を作るには、まず水槽の広さが必要になります。

体長30cm前後までは、60cm水槽でも飼育可能です。しかし、ポリプテルスエンドリケリーは成長が速い種類なので、90cm以上の水槽が必要になります。

また、ポリプテルスは体が硬いので、体長くらいの奥行きがないと向きを変えられなくなります。

奥行き45cmを確保できる水槽がおすすめです。

長く飼育していくのであれば、幅120cm×奥行60cm×高さ45cmの水槽がおすすめです。

水質を保つのに必要なのが、濾過能力の高いフィルターです。

ポリプテルスエンドリケリーは、大きく育ち、大食漢で食べ残しや糞で水質が悪化しやすいため、オーバーフロー水槽や上部フィルター、外部式フィルターを使用しましょう。

底砂は、メンテナンスをしやすくするなら、敷かなくてもても構いません。

ポリプテルスエンドリケリーの体側の帯をはっきりと発色させるには、ガーネットサンドを敷いて飼育しましょう。

エンドリケリーにおすすめの餌

ポリプテルスエンドリケリーにおすすめの餌は、3種類あります。

  • 生餌
  • 冷凍餌
  • 人工飼料

幼魚から飼育しているときには、生餌をたくさん与えて、成長を促すことが大切です。

おすすめの生餌は、生きた魚でメダカや金魚、ドジョウです。

メダカや金魚は、熱帯魚店で餌用として売られており、入手しやすく安価で食いつきもよい生餌となっています。

ポリプテルスエンドリケリーにおすすめの冷凍餌は、冷凍ワカサギや冷凍エビです。

冷凍餌は、保存に便利でまとめて購入しておけば餌切れの心配もありません。

ポリプテルスの口の大きさに合わせて与えることができるのもメリットです。

ポリプテルスにおすすめの生餌5選|与え方のポイント・注意点を解説 ポリプテルスにおすすめの生餌5選|与え方のポイント・注意点を解説

人工飼料もポリプテルスエンドリケリーには、おすすめの餌です。

生餌や冷凍餌は、栄養のバランスが偏ったり、病気を引き起こすリスクがあります。

人工飼料は、栄養バランスがよく、消化が良いのでおすすめです。

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ポリプテルスエンドリケリーに餌を与えるときには、色々な種類の餌を与えることが重要です。

同じ餌を与え続けると、飽きてたべなくなったり、栄養バランスが偏ったりします。

紹介したおすすめの餌を、ローテーションして与えるとよいでしょう。

ポリプテルスエンドリケリーの病気

ポリプテルスエンドリケリーは、基本的に丈夫な魚が、栄養不足や水質の悪化、怪我により病気になってしまうことがあります。

ポリプテルスエンドリケリーがかかりやすい病気は以下の3つです。

  • 寄生虫
  • 細菌感染症
  • スレ

ポリプテルスエンドリケリーのワイルド個体には、ポリプティという寄生虫が必ずといっていいほど寄生しています。

寄生している数が少なければすぐ問題になることはありませんが、寄生個体が弱るとポリプティが繁殖し、強い痒みを引き起こし、体をこすりつけることが多くなります。

体をこすりつけてできた傷から、二次感染を引き起こすことがあるので、治療しておくことをおすすめします。

ポリプテルスエンドリケリーがかかりやすい細菌感染症には、エロモナス病やカラムナリス病があります。

鱗や傷ができたときには、細菌感染症を疑って観察してください。

鱗が逆だったり、出血がみられたり、ヒレや口が溶けるようなことがあれば、すぐに治療するようにしましょう。

ポリプテルスエンドリケリーのスレは、寄生虫や飛び出し事故、魚同士の喧嘩でできます。

特に、ポリプテルスエンドリケリーは、大型になってくると、フタをしていても飛び出してくることがありますので、フタの上に重しをしておくようにしてください。

ポリプテルスエンドリケリーが病気になるときには、初期症状が現れますので、日々観察をするようにしましょう。

ほとんどの場合、水換えや薬浴によって治りますので早期に対応してください。

ポリプテルスエンドリケリーの混泳

ポリプテルスエンドリケリーは、性格が温和でいろいろな魚と混泳できます。

大きな水槽で色々な魚を飼育することは憧れです。

ここでは、ポリプテルスエンドリケリーの混泳について解説します。

同種(ポリプテルス)との混泳

ポリプテルス同士の混泳は、よく見られる光景です。ポリプテルス同士を混泳するためには、大きさの差をなくすことが必要です。

温和なポリプテルスでも、口に入るサイズのポリプテルスがいると、誤って食べてしまうことがあるので注意が必要です。

また、ポリプテルスの中でも大型種と小型種があるので、買い始めたときの大きさが一緒でも成長速度が違うため、数カ月の飼育で大きさが違ってきます。

個体ごとの成長差を観察して、共食いしないように注意してください。

他種との混泳

ポリプテルスエンドリケリーと他の種類の魚は混泳することができます。

他の種類の魚と混泳するときに注意することは、遊泳層を分けることです。

ポリプテルスエンドリケリーは、底のほうにいて、水槽の下層を泳ぐ魚なので、中層や上層を泳ぐ魚との相性が良いでしょう。

ポリプテルスエンドリケリーとの混泳におすすめの魚は、以下の4種類です。

  • アロワナ
  • ダトニオ
  • ガーパイク
  • オスカー

ポリプテルスが混泳相手にいじめられることもありますので、隠れ家があると安心です。

混泳は、その個体ごとの相性によるところが大きいので、しっかり観察してください。

ポリプテルスの混泳におすすめの魚とは?|コツ・注意点を徹底解説 ​​ポリプテルスの混泳におすすめの魚とは?|コツ・注意点を徹底解説

混泳が難しい相手

ポリプテルスエンドリケリーとの混泳が難しい魚は、ポリプテルスと同じ下層で過ごす魚です。

大型のナマズや淡水エイは、避けましょう。

プレコは、ポリプテルスのウロコをかじることがあるので、混泳には向きません。

口に入る魚は、餌と思って食べてしまいますので、混泳させる魚の大きさには注意してください。

ポリプテルスエンドリケリーの販売情報

ポリプテルスエンドリケリーを飼いたいと思ったときに、どこで購入しようか迷いませんか?

ここでは、ポリプテルスエンドリケリーを買うときに必要な情報について解説します。

流通量と相場

ポリプテルスエンドリケリーは、東南アジアでの養殖が成功してるので、流通量は多く、ホームセンターの熱帯魚コーナーでも、幼魚を見かけることがある魚です。

国内でも養殖されており、国産ブリード個体の特徴は、東南アジアブリードよりも模様がはっきりと入って、一部はブランド化されています。

野生種のワイルドと呼ばれる個体は、現地で捕獲された個体を輸入しているため、希少です。

また、養殖の過程で作出される、特殊な体形の個体やプラチナボディの個体は高価です。

ポリプテルスエンドリケリーの相場は以下のとおりです。

サイズ・種類参考価格
15cm以下のブリード個体1,000~3,000円
ワイルド個体10,000円以上
ショートボディ30,000~150,000円
プラチナ50,000~250,000円

購入におすすめの場所

ポリプテルスエンドリケリーは、養殖が可能になっているので、多くの熱帯魚店で見かける魚です。

ポリプテルスエンドリケリーの購入場所は、2つあります。

  • 熱帯魚店
  • インターネット通販

ポリプテルスエンドリケリーを初めて飼うときに頼りになるのは、熱帯魚専門店のスタッフです。

熱帯魚店のスタッフは、たいてい魚好きで、豊富な経験と知識を持っているので、いろいろな悩みを相談して購入することをおすすめします。

近くにポリプテルスエンドリケリーを扱っているお店がない場合は、インターネット通販もおすすめです。

好みの模様の個体を選ぶときには、熱帯魚店では個体数が限られます。

インターネット通販であれば、多くの個体を選ぶことができます。通販の技術も最近は非常に発達し、熱帯魚などもしっかりと安全に配送してくれます。

インターネット通販でも、優良店はさまざまな疑問に答えてくれますので、疑問を解消してから購入してください。

ポリプテルスエンドリケリーを購入するときには、以下の点に気をつけましょう。

  • 傷がないか
  • ポリプティがついていないか
  • お店で何を食べているか

自分のお気に入りのエンドリケリーを見つけてくださいね。

まとめ

ここでは、ポリプテルスエンドリケリーの魅力や特徴、飼育法について解説しました。

ポリプテルスエンドリケリーは、大きくなる魚ですので、情報を収集して長く飼育することを念頭に置いて準備するようにしましょう。

ポリプテルスエンドリケリーの魅力は、迫力のある姿と多様な色彩や模様です。

コレクション性が高いため、個体数が増えていくこともよく聞かれる話です

この記事を参考に、ポリプテルスエンドリケリーの飼育を楽しんでみてくださいね。

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