ポリプテルスの薬浴方法とは?手順や注意点と病気のサインを解説

ポリプテルスの薬浴方法とは?手順や注意点と病気のサインを解説

ポリプテルスは病気に強い魚と言われていますが、病気になったときには、薬浴方法に注意が必要なことを知っていますか?

市販の魚病薬は、古代魚に分類される魚への使用は推奨されていません。

なぜなら、古代魚は、薬の効果測定試験が行われておらず、効果があるかは不明だからです。ポリプテルスも古代魚の一種ですので、薬の使用は自己責任になります。

しかし、大切なポリプテルスが病気になったらなんとかしたいと思いますよね。

ポリプテルスに対して薬を使うときには、規定量で使用せず、薄めに薬浴をはじめて効果を見ながら濃度を上げていく方法がよいでしょう。

この記事では、ポリプテルスの薬浴方法と注意点、病気のサインなどを解説します。

ポリプテルスの薬浴方法

ポリプテルスの薬浴方法
ポリプテルスの薬浴方法

ポリプテルスは丈夫な魚ですが、病気になったらどのように薬浴すればよいのでしょうか?

ここでは、薬浴方法について解説します。

薬浴のやり方・手順

ポリプテルスの薬浴は、初心者には敷居が高いように感じると思いますが、手順は簡単です。

  1. 病気の魚を隔離する
  2. 薬を添加する
  3. 経過を見る

まず、ポリプテルスの病気を発見したら、隔離水槽に移すようにしましょう。

飼育水槽で薬浴を行ってしまうと、水槽内や濾過槽のバクテリアが死んでしまうことや薬の色が濃いので、器具や水槽が着色してしまう場合があります。

したがって、濾過フィルターはつかいません。

薬の種類は、液体タイプと粉末タイプがあり、新しい水に溶かして使います。

粉末タイプは、溶けにくいですが、溶け残りがあると正しい濃度にならないため、効果を発揮できなくなります。冷たい水では溶けにくいので、ヒーターで温めた水で溶かすのがおすすめです。

薬浴の期間は、薬の用法用量を目安にしますが、効果がないときは、他の薬剤に切り替えるようにしましょう。

ポリプテルスを今まで飼育してきた方の経験談を参考にして、薬浴を行うことも一つの手です。

病気は早期発見早期治療がとても重要なので、日々の観察は十分行うようにしましょう。

以下は代表的な魚病薬です。

魚病薬対象の病名
トロピカルN・リフィッシュ・グリーンFゴールドポリプティ
レスバーミン・ムシクリアイカリムシ症・チョウ症
グリーンFゴールド・観パラD・エルバージュエースカラムナリス症・エロモナス症
メチレンブルー・アグテン水カビ病・白点病

薬浴の注意点

薬浴をするときの注意点は、4つあります。

  • エアレーションを使う
  • 餌はあげない
  • 水換えをする
  • 遮光する

隔離水槽は、ろ過フィルターをいれていないので、酸欠になりやすくなります

必ずエアレーションを入れて、魚に酸欠という病気以外のダメージを与えないようにしましょう。

薬浴中は、餌を与えないようにしましょう。

病気の魚は、餌をたべないことも多く、餌を与えることで、水槽の水の汚れが速くなったり、消化器系をつかうことで、体力を消耗してしまいます。

絶食して、体力を温存し自己治癒能力を高めるようにしてください。

水換えは、薬の用法用量に従うこと、それに加えて水や魚の状態に合わせて行うようにしましょう。

新しい水になることは、魚にとってその水に慣れるという負担を与えることになります。魚にとって無理のない範囲で、水換えを行うようにしてください。

メチレンブルーやアグテンのマラカイトグリーンなどの着色された薬は、光によって分解されますので、遮光をして効果を持続させましょう。

また、刺激をなるべく減らし安静にできる環境を作る意味でも遮光は効果的です。静かなストレスのなるべくない環境で薬浴をするようにしてください。

薬浴以外の方法|塩水浴

ポリプテルスの病気には、塩水浴も効果があります。

塩による殺菌効果や駆除効果があることと、浸透圧がポリプテルスの体内と同様になることで、無駄な体力を使わなくなります。

また、薬浴と塩水浴を併用することで、さらに効果が期待できるとされています。

ポリプテルスに効果があるとされる塩分濃度は、0.3〜0.5%です。例えば、水1リットルに5gの食塩をいれると、0.5%の塩水ができます。

調子の悪いときや白点病、水カビ病のときに塩水浴をためしてみてください。

ポリプテルスのかかりやすい病気

ポリプテルスのかかりやすい病気
ポリプテルスのかかりやすい病気

ポリプテルスのかかりやすい病気は、3つあります。

  • 寄生虫
  • 細菌感染症
  • 怪我

この3つについて解説します。

寄生虫

ポリプテルスを飼育するときに必ず知っておきたいのが、マクロギロダクチルス・ポリプティです。

マクロギロダクチルス・ポリプティという寄生虫は、野生種には必ず寄生しています。

ポリプティがいるだけでは、それほど心配ないのですが、個体が衰弱してしまうような出来事があると、寄生虫が繁殖します。

その結果その結果、強い痒みがでることで、身体の表面を何かにこすりつけるようになり、擦り傷がから細菌感染症につながってしまうのです。

体表に寄生している場合は、肉眼で確認できますが、エラや口の中にも寄生するため、見えなくても輸入された野生種の場合は薬浴しておく必要があります。

その他、イカリムシやウオジラミなども寄生します。

細菌感染症

ポリプテルスがかかりやすい細菌感染症には、エロモナス病、カラムナリス病があります。

エロモナス病は、寄生虫で体表をこすりつけたときにできた傷から感染することが多く、症状は鱗が逆立つ、皮下出血などがあります。

カラムナリス病は、口ぐされ病、尾ぐされ病と言われ、口や尾びれが腐ってボロボロになります。

筋肉組織まで感染が進んでしまうと、手遅れとなって死んでしまうので症状がでたらすぐに治療しましょう。

鱗の様子がいつもと違うときや傷ができたときには、細菌感染症に注意してみてください。

怪我

ポリプテルスは、飛び出すことが多い魚です。

飛び出し事故をしても、すぐに死ぬことはありませんが、乾燥したり目やヒレを怪我することもあります。フタは隙間なく、重しも十分にして飛び出し事故を防ぐようにしましょう。

その他、混泳させている場合、噛まれて怪我をすることがあります。

相性が悪いときには、隔離をしたり、隠れ家を作るようにして、噛まれることがない環境づくりが必要です。

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ポリプテルスに薬浴が必要なときのサイン

ポリプテルスに薬浴が必要なときのサイン
ポリプテルスに薬浴が必要なときのサイン

ポリプテルスに薬用が必要なときは、病気の初期症状がでているときです。

ここでは、薬浴が必要と考えられるサインについて解説します。

体に何かがついている

ポリプテルスの体表になにかがついているときには、薬浴が必要です。

それは、寄生虫の可能性が高いからです。

ポリプティは、肉眼で目視でき、よくみるとシャクトリムシのように活発に動いています。

イカリムシは、からだにヒモ状のものが付着しているように見えます。

ウオジラミは、5mmくらいの楕円形の茶色い盛り上がりが見られます。

日々、体表を観察して、異変に気づけるようにしておきましょう。

体を底や壁面にこすりつけている

ポリプテルスが体を底や壁面にこすりつけているときには、薬浴が必要です。

多くの寄生虫が体表に寄生しているときは、強いかゆみを感じて、こすりつける仕草をするようになります。

いつもと違う行動がないか観察することが必要です。

白い粘膜に覆われている

ポリプテルスが、白い粘膜に覆われているときには、薬浴が必要です。

寄生虫が寄生しているときは、粘膜の分泌が多くなり、白くなることがあります。

また、ボンド病や水カビ病でも白くなることがあります。

体表につやがなく、粘膜が多く分泌されているとき、個体の調子が悪いというサインですので、観察してください。

暴れる・落ち着きがない

ポリプテルスが暴れるときや落ち着きなく泳ぎ回っているときは、薬浴が必要かもしれません。

暴れる原因には、飼育環境や混泳魚に驚くことがありますが、病気のときも、痒みやストレスから突然暴れることがあるんです。

水槽内に落ち着きのない魚が増えたときには、病気が発生しているサインかもしれません。

ポリプテルスの暴れる原因と対策|怪我や事故にならないために

餌を食べない

ポリプテルスが餌を食べないときには、薬浴が必要なときです。

ポリプテルスが病気になると、餌を食べなくなります。体表や目、ヒレなどを観察して、異常が無いか観察してみてください。

病気の初期症状があればすぐに、治療するようにしましょう。

ポリプテルスの薬浴まとめ

ポリプテルスの薬浴まとめ
ポリプテルスの薬浴まとめ

この記事では、ポリプテルスの薬浴方法と注意点、病気のサインなどを解説しました。

ポリプテルスは、市販の魚病薬の使用が推奨されていませんが、規定量の1/2~1/3量にすることで、薬浴をすることができます。

薬を使うことをためらうことで、病状が悪化すると、手遅れになってしまうこともあります。

病気を発見したら、この記事を参考に薬浴をしてみてくださいね。

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