ブラッドレッドペンシルの飼育|雌雄の色・雄同士の争い・購入確認

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ブラッドレッドペンシルの雌雄。上のメスは銀白色と黒い縦帯が目立ち、下のオスは黒い帯の間、とくに体の後半が赤い。
ブラッドレッドペンシル(Nannostomus rubrocaudatus)の雌雄。上がメス、下がオス。原記載に掲載された生体写真です。
写真:Dieter Bork/Axel Zarske(2009)Nannostomus rubrocaudatus sp. n. – ein neuer Ziersalmler aus Peru (Teleostei: Characiformes: Lebiasinidae)(Vertebrate Zoology 59(1):11–23, 図1)/© Museum für Tierkunde Dresden/CC BY 4.0。PDF内の写真をRGB形式に変換。切り抜き・魚の描き換えなし。表示のみ縮小。

ブラッドレッドペンシルはNannostomus rubrocaudatusを扱います。成熟雄の赤色と雌の銀白色の違いが魅力ですが、色の薄い雄もいるため、赤くない個体を雌と決められません。小型でも雄同士の争いが強く、逃げ場と視線を遮る配置を先に用意します。

ブラッドレッドペンシルの基本情報
項目資料値・確認点
学名Nannostomus rubrocaudatus Zarske, 2009 参考:[1]・[5]
分類カラシン目・レビアシナ科 参考:[1]・[5]
由来の確認範囲ペルー・ロレトのマラニョン川水系。原記載の標本は輸入個体 参考:[1]・[2]・[5]
原記載の計測値9標本で21.9〜25.7mm SL。成魚の最大サイズを示す値ではない 参考:[1]
飼育条件の参考Seriously Fish:24〜28℃、pH4.0〜7.0、1〜5dGH 参考:[3]
雌雄を含む群れの水槽の参考Seriously Fish:底面90×30cm以上。雄同士の争いと退避場所を見込む 参考:[3]

赤い個体だけで、種と雌雄を決めない

原記載では、成熟した雄は体側の黒い帯の間、特に後半に強い赤色を示し、雌では主に銀白色とされています。雌にも黒い帯や一部の赤みがあり、同じ模様が両性で同じ強さになるわけではありません。 参考:[1]

輸入業者Aquarium Glaserは、下位の雄が色を薄くして雌のように見えること、雌雄の確認には尻びれの形も使うことを説明しています。雌雄比を決めて買う場合は、赤色の濃さだけで選ばず、店に判定根拠を聞きます。 参考:[2]

2009年の記載と、9標本のサイズを分けて読む

Zarske(2009)は、以前Nannostomus marginatus「Red」「Purple」などと呼ばれた魚を、本種として記載しました。原記載が調べた9標本の標準体長21.9〜25.7mmは尾びれを含まない計測値であり、成魚の最大サイズではありません。 参考:[1]

似たN. mortenthaleriとの区別も、原記載で体の帯とひれの色を比較しています。掲載のDieter Borkによる雌雄写真では、体側の帯と帯の間の色を見比べられます。原論文にも近縁種との比較が載っています。赤いペンシルという流通名だけで、両種を同じものとして買わないようにします。 参考:[1]・[2]

産地・枝のある環境は、情報の出所を付けて考える

原記載は、採集者の情報として、ペルーのサラミリサ付近、マラニョン川のモロナ川・サンティアゴ川間を挙げています。枝が入り組む場所にいて、小網で個別に採るという報告も記されています。著者が本種の全生息域を現地測定した記録ではありません。 参考:[1]・[2]

この背景から、水槽にも枝や水草で視線を遮る構造を作ります。ただし、自然の流速・底質・水質の詳しい測定値は確認できていません。近縁種の湿地や砂利底を、本種で確かめた環境として再現する説明は避けます。 参考:[1]・[3]

小さくても、雄が逃げられる広さを用意

Aquarium Glaserは雄同士が激しく争い、逃げる場所がないと傷が出ることを説明しています。Seriously Fishの底面90×30cm以上という案も雌雄を含む群れ向けの条件です。販売時の小さな体や標本サイズを根拠に、狭い容器へ数尾を詰め込まないようにします。 参考:[2]・[3]

水草や高い装飾で水槽を見通せない部分を作り、負けた個体が餌の場所へ戻れるかを見ます。追われ続ける魚、ひれの傷、食べられない魚が出る場合は分離します。匹数だけを増やして解決しようとせず、退避先も用意します。 参考:[2]・[3]・[4]

細かな餌と安定した軟水を用意

小さな口に合う細かなフレーク、アルテミア幼生やミジンコ類などが候補です。Aquarium Co-Opは、浮くかゆっくり沈む餌と、水面付近の速過ぎない流れをペンシルフィッシュ向けに説明しています。購入店で食べている餌と、弱い個体にも届くかを確かめます。 参考:[3]・[4]

水槽の外で、乾いたフレーク餌を白い皿に取り、スプーンで細かくする説明イラスト
AIによる説明イラスト フレークを水槽の外で細かくする準備の場面です。皿の上の量は1回分の給餌量ではありません。口へ入り実際に飲み込めるかを見て選び、孵化直後の稚魚の初期餌は種類ごとに別に確認します。

水温24〜28℃、pH4.0〜7.0、1〜5dGHはSeriously Fishの本種向け推奨です。購入先の条件と自宅の水を比較し、急にpHを下げず、水質の安定した水槽へ迎えます。同じ小型魚でも、先に餌を奪う相手との同居は慎重に判断します。 参考:[3]・[4]

小さな餌も食べ残せば回収し、食べた量に合わせて調整します。定期的な部分換水とろ過の点検を続け、新魚は別水槽で体型・ひれ・摂餌を見てから合流させます。 参考:[6]

色が薄い・食べないときは、争いも調べる

色の薄さだけでは雌・未成熟・体調不良を区別できません。朝から薄いのか、特定の雄が近づいた後なのか、食べられる場所へ出られるのかを合わせて見ます。 参考:[1]・[2]・[3]

赤色と行動を一緒に観察する
場面確認すること行動
1尾だけ赤色が薄い他雄に追われるか、尻びれの形、摂餌雌と即断せず、店へ雌雄判定と争いを相談する 参考:[1]・[2]
上層の餌を食べ損ねる粒の大きさと沈む速さ、相手魚の速さ餌の形と投入位置を変えて飲み込む様子を見る 参考:[4]
隠れた魚に傷や痩せが出る追い回しが続くか、退避先があるか分離して、視線の遮り方と収容数を見直す 参考:[2]・[3]

ブラッドレッドペンシルのよくある質問

原記載の25.7mmより大きくならないのですか?

25.7mmは原記載で調べた9標本のうち最も長い標準体長です。成魚の最大サイズではなく、尾びれも含みません。この数値を小さな水槽でよい理由にしないでください。 参考:[1]

赤くない個体は雌ですか?

成熟雌は雄ほど赤くなりませんが、順位の低い雄も色が薄くなることがあります。尻びれの形と行動も見て、店に確認します。 参考:[1]・[2]

野生採集魚しか流通しませんか?

Aquarium Glaserは野生採集と繁殖個体を別の取扱コードで案内しています。購入個体がどちらか、採集地や繁殖地が分かるかを販売店へ聞いてください。 参考:[2]

購入前に確認したいこと

  • N. rubrocaudatusと、似たN. mortenthaleriを学名で確認した 参考:[1]・[2]
  • 色だけに頼らず、雌雄の判定根拠を店に聞いた 参考:[1]・[2]
  • 雄から逃げ、視線を遮れる広さと分離場所を用意した 参考:[2]・[3]
  • 野生採集・繁殖の別と管理水・餌を確認した 参考:[2]・[3]
  • 小さな浮上性・緩沈下性の餌を各個体に届けられる 参考:[4]

関連ページは特徴や飼育条件を比較するための案内です。混泳できる組み合わせを示すものではありません。

参考資料・情報の確認について

分類資料と魚種別の飼育案内を照合して編集しました。資料の体長の測り方と飼育条件の対象を区別し、情報が限られる項目は本文に記載しています。資料確認日:2026年10月30日。

  1. Zarske(2009):Nannostomus rubrocaudatusの原記載:9標本の21.9〜25.7mm SL、雌雄の色、近縁種との相違、輸入標本と採集者による産地・枝の環境情報。写真Dieter Bork。
  2. Aquarium Glaser:Nannostomus rubrocaudatus:2026年1月9日。タイプ標本を輸入した業者の直接記録。流通史、色の薄い雄、争い、野生・繁殖の取扱い。
  3. Seriously Fish:Nannostomus rubrocaudatus:専門飼育サイトの種別推奨。底面90×30cm以上は雌雄を含む群れの条件。自然の詳細環境は未確認。
  4. Aquarium Co-Op:Care Guide for Pencilfish:小さな口に合う浮上・緩沈下性の餌、視線を遮る配置など飼育者・販売店の案内。
  5. Eschmeyer’s Catalog of Fishes:Nannostomus rubrocaudatus:現行名・科・原記載2009年、ペルーのマラニョン川水系。
  6. Aqueon:Freshwater Aquarium Disease Prevention, Recognition and Treatment:メーカーの一般管理案内。新魚の別水槽観察、換水・ろ過点検、異常時の記録と専門家への相談の根拠。投薬量・日数は採用しない。

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飼育環境に合わせて選ぶ用品

魚を迎える準備や日々の手入れに使う用品の候補です。現在の水槽の深さと飼育条件に合うか、購入前に確かめましょう。

GEX クリスタル水温計 SS

水温を読み取り、いつもの状態と比べるための小型水温計。ヒーターの設定値とは別に、飼育水の温度を確認できます。

購入前に本体は約6cm、測定範囲は0〜50℃、精度は±2℃です。取り付け場所と目盛りの見やすさを確認し、魚や水草に合う水温は別途調べましょう。

購入前に、価格・送料をチェック

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GEXの製品仕様 (新しいタブで開きます)

セラ pHテスト 15mL

水の酸性・アルカリ性の度合いを測る試薬。淡水・海水のpHを付属の色見本と比べて確認します。

購入前に測定範囲はpH4.5〜9.0。アンモニアや亜硝酸などは測れず、pHだけで水の安全性は判断できません。試薬は採った水に使い、水槽へ直接入れないでください。

購入前に、価格・送料をチェック

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セラの仕様・使い方 (新しいタブで開きます)

水作 プロホース エクストラ M

砂利の間のごみと古い飼育水を一緒に排出する道具。水換え時の底床掃除に使う候補です。

購入前にMは水槽の高さ36cmまでが目安。排水先との高低差が必要です。水槽の深さ・底床に合うサイズを選び、小魚を吸い込まないよう注意してください。

購入前に、価格・送料をチェック

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水作の適合サイズ・説明書 (新しいタブで開きます)

買い替えが必要なときの候補です。お手持ちの用品で条件を満たせる場合は、そのまま活用してください。販売状況・仕様はリンク先で確認できます。

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