ビオトドマ・ワヴリニを迎える前に確認したい名前、水槽の準備、餌、混泳、繁殖の情報をまとめました。資料ごとの条件や情報の確かさも示し、飼育計画を立てるときの確認点を整理しています。
ビオトドマ・ワヴリニの飼育データ 項目 目安・確認点 学名 Biotodoma wavrini 参考:[1] 自然分布 アマゾン川・オリノコ川流域(コロンビア、ベネズエラ、ブラジル) 参考:[1] 大きさの資料値 標準体長10cm(尾びれを含まない。Seriously Fish) 参考:[2] 飼育水温・水質の目安 20〜30℃、pH 4.0〜6.5、硬度1〜5dGH(同資料) 参考:[2]
数値は出典の飼育目安・記録値です。販売個体の種類や状態、購入先の管理条件も確認してください。参考:[1] ・[2]
dGH・dHは水の硬度を表す単位です。pHと硬度は別の指標として確認します。
川と氾濫原のつながりを、穏やかな採餌場所へ生かす 生息地の一つシナルコ川には、本流とつながるラグーンや氾濫原の湖があります。後者は本流より流れが弱く、落ち葉が多い環境です。水槽では柔らかな砂と枝の陰を作り、循環を保ちながら餌を拾う場所へ強い流れを当てないようにします。小さな口で食べられる餌を、その場所へ届けます。 参考:[2] ・[4]
AIによる説明イラスト 給餌口を開け、スプーンで少量の餌を用意する場面です。餌の種類・粒の大きさ・与える量や与える場所は、魚の口や食べ方に合わせて選びます。クピドと区別し、繁殖情報も取り違えない B. wavriniは体側の黒斑が側線の上側の枝より下にあり、クピドでは上にあるとGlaserは説明しています。全体の色だけで決めず、横から見た斑の位置とBiotodoma wavriniという学名を確認しましょう。本種の繁殖情報は少ないため、クピドの親の役割や孵化日数を本種の実績として使わないようにします。 参考:[1] ・[2] ・[3]
クピドとは斑点の位置を比べる Glaserは体側の黒斑と側線の上側部分との位置関係を識別点に挙げています。販売名や全体の色合いに加えて、体側を横から観察しましょう。 参考:[3]
体側の斑点の比較 場面 対応 ワヴリニ 黒斑は側線の上側部分より下にある。 参考:[3] クピド 黒斑は側線の上側部分より上にある。 参考:[3]
小さくても広い底面を確保する Seriously Fishは底面150×45cm以上を推奨しています。柔らかな砂と流木を使い、生物ろ過が安定してから迎えます。成魚の長さだけを見て小型水槽向けと判断しないようにします。 参考:[2]
AIによる説明イラスト 水槽の外で、底床の粒と表面の質感を確かめる場面です。図の砂をすべての魚に勧めるものではありません。砂を口に含む魚などでは、本文の条件に沿って滑らかな細砂を選び、汚れや吸水口との位置も確認します。小さな餌と穏やかな流れを使う TFHのビオトドマ属の解説では、小さな口に合う餌と、強すぎない水流が示されています。水の循環を保ちながら、魚が餌を拾う場所へ強い流れを当てない配置にします。 参考:[4]
群れの中の弱い個体を見落とさない Seriously Fishは5〜8匹の群れを勧め、少数では弱い魚への攻撃が集中する場合を挙げています。領域性の強い魚や、硬い水を必要とする魚との組み合わせは避けます。 参考:[2]
繁殖情報の不足を前提に計画する Seriously Fishは本種の繁殖情報が乏しいとしています。近縁のクピドから似た繁殖方法が推測されていますが、本種で確認された手順として孵化日数や親の役割を断定することはできません。 参考:[2]
飼育でつまずいたときに確認したいこと 次の場面では、見た目だけで原因を決めず、食べ方や同居相手、設備を順に確認します。 参考:[2] ・[4]
起こりうる場面と、確認・対応のしかた 場面・避けたい判断 確認すること 取る行動 小さめの成魚だから狭い底面でよいと思う 群れが砂上で離れて採餌できるか 成魚の群れを前提に底面を確保する。 参考:[2] 少数なら争いも少ないと思う 弱い個体への攻撃の集中と摂餌 群れの構成と退避場所を見直し、食べられない個体を放置しない。 参考:[2] 大きな餌や強い流れをほかのシクリッドに合わせる 口に入る餌の大きさと、拾える場所 小さな餌と穏やかな採餌場所を用意する。 参考:[4]
ビオトドマ・ワヴリニのよくある質問 ブラジル産なら別の色になるのですか? Glaserが2016年に紹介したブラジル入荷魚では、コロンビアの魚との外見上の違いは認められなかったとしています。これは同社が比較した魚の報告で、全地域の集団が同一だと証明したものではありません。 参考:[3]
購入前に確認したいこと 体側の斑点を購入先で確認した 参考:[3] 砂と十分な底面積を用意した 参考:[2] 繁殖に関する未確認情報を区別した 参考:[2] 黒斑と側線の位置を確認し、学名を照合した 参考:[3] 群れの弱い個体にも小さな餌が届く場所を用意した 参考:[2] ・[4] 関連ページは特徴や飼育条件を比較するための案内です。混泳できる組み合わせを示すものではありません。
参考資料・情報の確認について 飼育施設・専門店の飼育案内と分類資料を照合して編集しています。野外の最大サイズと水槽内の目安を区別し、流通名だけでは種を特定できない場合は本文に記載しました。資料確認日:2026年9月30日。
Eschmeyer’s Catalog of Fishes:学名・分布 :2026年9月30日に現行分類を確認。Seriously Fish:魚種別飼育資料 :本種の飼育資料。Aquarium Glaser:魚種解説 :輸入・飼育を扱う専門業者の解説。TFH:アースイーターの飼育 :Radek Bednarczuk氏の属別解説。