底だけでなく中層も泳ぐ小型のコリドラス類です。体側を通る暗色線を確認し、群れが泳げる空間と陰、微細な餌を一尾ずつ食べられる組み合わせを準備します。
コリドラス・ピグマエウスの基本情報 項目 資料値・確認点 学名 Gastrodermus pygmaeus (Knaack, 1966) 参考:[1] 分類 ナマズ目・カリクティス科。旧組み合わせはCorydoras pygmaeus 参考:[1] ・[2] 自然分布 現行分類目録ではアマゾン川水系のブラジル・コロンビア・エクアドル・ペルー 参考:[1] 原記載の産地 ブラジルRondônia州のCalama付近、マデイラ川とMachado川河口周辺 参考:[1] 大きさの参考 Seriously Fish掲載値は標準体長30mm。尾びれを含まない値 参考:[3]
体側の暗色線と、ハステータスとの違いを見る ピグマエウスは体側を横に走る暗色線が目印です。似た小型種Gastrodermus hastatusは尾柄の菱形の暗色斑が目立ち、本種のような長い体側線を欠くと種別資料は説明しています。小さなコリドラスという販売上のまとめ方だけで選ばず、模様と学名を確認します。 参考:[3]
1966年にCorydoras pygmaeusとして記載されました。現在の有効名はGastrodermus pygmaeusで、Gasterodermusという綴りではありません。2024年オンライン公開の亜科の分類研究でGastrodermusを含む7属が再評価されました。 参考:[1] ・[2]
Seriously Fishの掲載サイズは標準体長30mmです。小型でも大きな魚の幼魚として扱わず、成熟しても小さい口と、餌を競い負けやすい体格を前提に設備と同居魚を考えます。 参考:[3]
記載地のマデイラ川と、現在の分布・輸入地を分ける 原記載はブラジルのマデイラ川沿いCalama付近の標本に基づきますが、現行分類目録はコロンビア、エクアドル、ペルーを含むアマゾン川水系を分布としています。記載された場所だけに分布すると決めつけません。 参考:[1]
Glaserは2014年、ペルーからの入荷が多いことと、当時紹介した個体はコロンビアから輸入したことを記録しています。これは入荷の直接記録であり、今買う魚の採集地を示すものではありません。由来は販売店で確認します。 参考:[5]
種別資料は小さな支流、小川、たまり、浸水林、岸の植物や根の周囲でまとまることを紹介しています。水槽では陰をつくりつつ、その間に群れが泳げる空間を残します。底だけを空ければよい魚とは考えません。 参考:[3]
小型でも、中層の泳ぐ空間と底の餌場を用意する Seriously Fishは45×30×30cmの水槽を群れの設備例として案内しています。この数字を、どの混泳でも使える最小値とは扱いません。群れが中層を泳ぐ場所、植物や流木の陰、微細な餌が届く場所を一緒に確保します。 参考:[3]
水槽内の葉の上にとどまるピグマエウス。体側の長い黒い線と口ひげも見えます。底だけでなく、体を支えられる場所も観察する手がかりです。写真の底床・配置・匹数は飼育条件の推奨値ではありません。写真:Joel Carnat(掲載元での色調整:Togabi)/Corydoras pygmaeus carnat joel 5.jpg 。CC BY 2.0 。CommonsでTogabiが色調整した2017年版。写真内の作者表記と枠を保持。当サイトでは追加の色調整・切り抜き・再圧縮を行わず、表示時のみ縮小。 細かな砂と植栽を使い、明るすぎる場合は浮草などで陰をつくります。陰をつくる際も水面への経路をふさがず、餌が装飾の奥へ流れ続けない配置にします。小さな魚の位置を観察でき、残餌を回収できることも大切です。 参考:[3] ・[4]
一般飼育の温度と、硬度表示の違いを確認する 種別資料は22〜26℃、pH6.4〜7.4を案内しています。硬度欄には概要表と本文で幅の異なる表示があり、本文は8dGH未満を望ましいとしています。数字を広くまとめるより、購入先の管理水と自宅の硬度を確かめ、導入前に相談します。 参考:[3]
AIによる説明イラスト 採水した水と色見本を比べ、水温計も確認する場面です。適した数値や確認項目は、魚・水草と現在の飼育条件に合わせて確かめます。小さな個体だから水の汚れを無視できるわけではありません。ろ過を立ち上げ、アンモニア・亜硝酸が検出されないことを確認します。微細な餌を増やした後は食べ残しと水質を確認し、詰まりを点検します。 参考:[4]
沈むかどうかに加えて、口に入る粒かを見る 種別資料は口の小ささに合わせ、細かな乾燥飼料や砕いた飼料、小さなミジンコ、ブラインシュリンプのふ化幼生などを紹介しています。大きな底生魚用錠剤を置くだけで十分とは考えず、口に入る部分を実際に取れているか見ます。 参考:[3]
中層も使う魚なので「底に沈む餌だけでなければ食べられない」とは決めません。群れがいる位置へ微細な餌を届け、飲み込む様子を確認します。他魚が先取りするなら、給餌点や組み合わせを見直します。餌を水中へ大量に散らして埋め合わせないようにします。 参考:[3] ・[4]
最低6匹、できれば10匹以上という案内と混泳の制約 Seriously Fishは6匹以上、できれば10匹以上の同種群れを案内しています。小さいから単独で空いた水槽へ入れるのではなく、群れの収容数を決めてから設備を選びます。中層をまとまって泳ぐ行動も観察できます。 参考:[3] ・[5]
AIによる説明イラスト メジャーと紙を用意し、専用台に載せる水槽の配置を考える場面です。水槽の大きさ・深さ・設備は、成長後の魚と飼育条件から選びます。温和でも、一般の混泳水槽に無条件で向くわけではありません。大きい魚に食べられたり、活発な魚に餌を先取りされたりします。魚の名前だけで可否を決めず、小さな成魚を捕食しないこと、管理水が合うこと、餌を競い負けないことを確認します。 参考:[3]
群れが隠れる・一尾だけ細い場合は餌の届き方から 導入後に群れが陰へ固定されるなら、追う魚、大きな同居魚、照明と隠れ場所を確認します。小さな魚へ餌が届く前に食べ尽くされていないかを観察し、必要なら静かな組み合わせへ分けます。 参考:[3] ・[4]
一尾だけ腹が細い場合は粒の大きさと実際の摂餌を確認します。群れ全体の呼吸や食欲も変わった場合は水温・アンモニア・亜硝酸を測ります。見た目で病名や絶食の許容日数を決めず、続く異常は測定値と動画を添えて販売店へ相談します。 参考:[3] ・[4]
稚魚はさらに小さい口に合う初期餌が必要 種別資料は、ふ化後に卵黄を使い終えた稚魚へ、最初はインフゾリアに相当する微小餌を与え、その後にマイクロワームやブラインシュリンプ幼生へ移る方法を紹介しています。成魚用の餌だけで育つとは考えず、卵・稚魚を保護する容器と、吸い込みを防ぐろ過も先に準備します。 参考:[3]
AIによる説明イラスト 給餌口を開け、スプーンで少量の餌を用意する場面です。餌の種類・粒の大きさ・与える量や与える場所は、魚の口や食べ方に合わせて選びます。コリドラス・ピグマエウスのよくある質問 底を離れて泳ぐのは異常ですか? 本種は中層も泳ぎます。泳ぐ高さだけで異常とは判断せず、普段の群れの動き、食欲、呼吸、水質を合わせて確認します。 参考:[3] ・[4] ・[5]
コリドラス用タブレットを入れれば十分ですか? 口に入る小さな粒を実際に食べているか確認が必要です。砕いた飼料や小さな餌を使い、同居魚に先取りされない位置へ届けます。 参考:[3]
小さいので、大きなテトラやエンゼルと一緒にできますか? 本種は成魚も小さく、捕食と給餌競争が問題になります。小さい魚を食べる可能性のある相手を避け、群れへの餌が確保できる組み合わせを選びます。 参考:[3]
購入前に確認したいこと Gastrodermus pygmaeusの学名と体側線を確認する 参考:[1] ・[3] 同種群れの中層空間と、陰・底の餌場を確保する 参考:[3] 口へ入る微細な餌を販売水槽で食べているか確認する 参考:[3] ・[4] 同居魚の捕食と餌の先取りを避ける組み合わせにする 参考:[3] 関連ページは特徴や飼育条件を比較するための案内です。混泳できる組み合わせを示すものではありません。
参考資料・情報の確認について 分類資料と魚種別の飼育案内を照合して編集しました。資料の体長の測り方と飼育条件の対象を区別し、情報が限られる項目は本文に記載しています。資料確認日:2026年10月30日。
Eschmeyer’s Catalog of Fishes:Gastrodermus pygmaeus :現行の有効学名・著者年・原記載情報・分布を科全体の最新取得HTMLと当該レコードで照合。Diasほか:コリドラス亜科の系統・分類再評価(著者所属大学の論文要旨) :一次論文の著者所属大学掲載要旨と書誌を実読。分子・形態データによる7属の再評価、2024年6月11日オンライン公開を確認。出版社本文は直接取得できず、全論文を読了したとは扱わない。Seriously Fish:Gastrodermus pygmaeus :種別飼育解説。掲載サイズは標準体長、設備・水温・水質・群れの数は同サイトの飼育推奨として使用。野外の測定値や絶対的な最小条件ではない。OATA:How to look after freshwater catfish :観賞魚業界団体の一般飼育案内。種別の適温・水槽推奨とは分け、導入前の水質、給餌、残餌管理、異常時の相談に使用。Frank Schäfer/Aquarium Glaser:Corydoras pygmaeus(2014年6月30日) :輸入業者の当事者記録。中層遊泳、ペルーからの輸入と当該コロンビア入荷個体を区別。2〜3cmは測定法未記載のためSLの根拠には使わない。