長い吻と体側の暗い横縞を持つコリドラス類です。スーパープルケールやLabreaという販売名を同種と決めず、由来を確認します。体格のある群れが砂を探れる底面と、低めの飼育温度を準備します。
コリドラス・プルケールの基本情報 項目 資料値・確認点 学名 Brochis pulchra (Isbrücker & Nijssen, 1973) 参考:[1] 分類・旧名 ナマズ目・カリクティス科。旧組み合わせはCorydoras pulcher 参考:[1] ・[2] 自然分布 ブラジル、アマゾン川水系のプルス川流域 参考:[1] 記載地 ブラジル、Lábrea北方のプルス川 参考:[1] ・[5] 大きさの参考 Maidenhead Aquaticsは7.5cmを掲載。全長・標準体長の別は記載なし 参考:[3]
プルケールの名と、現在の学名pulchraを照合する 現行分類目録の有効名はBrochis pulchraです。1973年の原記載名Corydoras pulcherから属と種小名の語尾が変わっています。2024年オンライン公開の分類再評価はBrochisを含む7属を認めました。販売名に残るプルケールと併せて確認します。 参考:[1] ・[2]
Maidenhead Aquaticsは、長い吻と体側の一本の濃い横線、その上の途切れた線を挙げています。緑や青の地に黒斑が散る魚という説明だけでは見分けられません。丸い吻を持つ「スーパーシュワルツィ」CW028などと混同しないよう、横からの姿を確認します。 参考:[3]
Glaserは2026年10月、以前はcf. pulcherとして扱ったLabrea/CW065を別の流通魚として紹介しました。「スーパー」「Labrea」という名前だけで本種の上級品種や同じ種とは決めません。採集・繁殖の由来と、販売店が区別した根拠を尋ねます。 参考:[6]
プルス川の記録と、分からない自然環境を分ける 原記載の標本は1967年にプルス川のLábrea北方で採集されました。著者は博物館の収蔵資料を調べて本種を見いだし、1973年に発表しています。この年を観賞魚としての日本初輸入年には置き換えません。 参考:[5]
読めた原記載には、流速や水草の量を家庭の設備へ直結できる詳しい生息環境の記載はありません。飼育では販売店自身の案内に基づき、細砂と流木などの陰を組み合わせます。標本写真は体の形を確認する資料とし、生きた個体の色の見本にはしません。 参考:[3] ・[5]
小さな記載標本を、成魚の上限にしない 原記載の2標本は40.3mmと41.2mmの標準体長です。一方Maidenhead Aquaticsはサイズ7.5cmを掲載しますが、測定法は書かれていません。標本値や販売時の小ささで設備を決めず、群れの成魚を維持する計画を立てます。 参考:[3] ・[5]
同店は大きな水槽と砂底を勧めていますが、種別の最小寸法を示していません。一律60Lという数字を当てはめず、群れが並んで探餌できる面、陰、掃除の道具が入る幅を確保し、成魚の収容計画を購入先と確認します。 参考:[3] ・[4]
21〜25℃の案内を、混泳前に確認する Maidenhead Aquaticsの本種向け推奨は21〜25℃、pH6.0〜7.5、硬度は18dHまでです。同店の飼育案内であり、全分布域での野外測定値ではありません。家の夏の水温と販売水を確認し、高温の魚と同じ設定にできるかを先に考えます。 参考:[3]
AIによる説明イラスト 採水した水と色見本を比べ、水温計も確認する場面です。適した数値や確認項目は、魚・水草と現在の飼育条件に合わせて確かめます。導入前にろ過を立ち上げ、アンモニア・亜硝酸が検出されないことを確認します。定期的な換水と砂の清掃を行い、陰の奥に汚れがたまらないよう配置も調整します。 参考:[3] ・[4]
沈む餌を、群れ全体へ届くように置く 販売店は沈下性ナマズ用ペレットと小さな冷凍餌を案内しています。砂を探る魚だからと残り餌だけに頼らず、本種の分を給餌します。長い吻でも、大きな粒を飲み込めるかは実際の食べ方で確認します。 参考:[3] ・[4]
大きい個体や他の底生魚が餌場を占有するなら給餌点を分けます。小さな個体が細くなった場合は、粒の大きさと先取りを見てから量を調整します。食べ残しは清掃時まで放置せず回収します。 参考:[4]
5匹以上の群れと、他魚が使う場所を一緒に考える Maidenhead Aquaticsは5匹以上を勧めています。同じような横縞の魚でも、CW028やLabreaを同じ種として数えず、由来のそろった仲間を選びます。群れを先に計画し、余った底の隙間へ一尾だけ足す考え方は避けます。 参考:[3] ・[6]
温和な同居魚でも水温と餌の取り方が合うか確認します。新しい魚は本種に合う水温・水質と、立ち上げたろ過を備えた別水槽で、専用器具を使って観察し、実際の摂餌、呼吸、体表を見ます。販売水槽内に不調魚がいる場合も購入先へ相談します。 参考:[3] ・[4] ・[7]
ひげの傷み・暑い日の呼吸変化への対応 Maidenhead Aquaticsはひげの傷みと底の汚れに注意を促しています。ひげが短くなる場合は、底材の角だけでなく残餌と汚れ、水質を確認し、砂と陰の下を清掃します。傷みが進むなら写真と測定値を添えて相談します。 参考:[3] ・[4]
空気を飲みに上がること自体は見られますが、暑い日に往復や呼吸が急に増えた場合は水温、水面の動き、ろ過、アンモニア・亜硝酸を確認します。空気呼吸ができることを、低酸素や水質悪化を放置する理由にはしません。 参考:[3] ・[4]
繁殖情報と、よく似た魚の記録を混ぜない Maidenhead Aquaticsは本種の家庭水槽での繁殖報告を確認していないとし、一般的なコリドラス類から推測した行動を載せています。それを本種で実証された方法とは扱いません。繁殖が目的なら親の同定と直接の記録、卵・稚魚の管理先を確認します。 参考:[3] ・[4]
Labreaなど近い流通魚の温度やサイズ、繁殖案内も、その魚を扱った記録です。本種へそのまま転用せず、購入名・ロット・採集または繁殖元を残して管理します。 参考:[1] ・[6]
コリドラス・プルケールのよくある質問 スーパープルケールなら、本種の改良品種ですか? 販売名だけでは判断できません。Labrea/CW065など別に区別される流通魚もいるため、学名、吻と横縞、由来を確認します。 参考:[3] ・[6]
原記載が約4cmなら、小型コリドラス用の隙間へ入りますか? 原記載は2標本の測定値です。成魚の上限ではありません。群れを維持する底面と成魚情報から設備を考えます。 参考:[3] ・[5]
標本写真の色を見て、生体を選べますか? 保存標本は生体と色が異なります。形や模様の位置の参考にし、販売水槽の生体と由来を確認します。 参考:[3] ・[5]
購入前に確認したいこと Brochis pulchraの由来と、スーパー等の販売名の意味を聞く 参考:[1] ・[6] 長い吻と体側の線を確認し、似た流通魚と分ける 参考:[3] ・[6] 成魚群用の砂の底面と21〜25℃の飼育案内を照合する 参考:[3] 一尾ずつ食べられる餌場と適温とろ過を備えた観察水槽を用意する 参考:[4] ・[7] 関連ページは特徴や飼育条件を比較するための案内です。混泳できる組み合わせを示すものではありません。
参考資料・情報の確認について 分類資料と魚種別の飼育案内を照合して編集しました。資料の体長の測り方と飼育条件の対象を区別し、情報が限られる項目は本文に記載しています。資料確認日:2026年11月1日。
Eschmeyer’s Catalog of Fishes:Brochis pulchra :2026年10月20日更新版の個別レコードを実読。有効学名・著者年・記載地・分布を確認。Diasほか:コリドラス亜科の系統・分類再評価(著者所属大学の要旨) :著者所属大学の一次論文要旨と書誌を実読。分子・形態データによる7属の再評価、2024年6月11日オンライン公開を確認。出版社本文全体を読んだとは扱わない。Maidenhead Aquatics:Pretty Cory(Brochis pulcher表記) :販売店自身の本種飼育案内を実読。現在の学名綴りはCASに従う。7.5cmは測定法未記載。温度・群れ・砂・給餌と、繁殖は未確認という制限を保持。OATA:How to look after freshwater catfish :業界団体が公開した一般飼育案内。水質検査、底の清掃、専用の給餌、導入前・異常時の観察に使用。一般数値を種別の適温や最小設備に転用しない。Isbrücker & Nijssen(1973):Two new species of the callichthyid catfish genus Corydoras from Brazil(原記載) :原記載PDFの印刷頁1〜4を実読。標本の発見と採集記録、40.3/41.2mmSL、保存標本の模様・吻、命名理由を確認。保存時の色を生体色へ転用しない。Frank Schäfer/Aquarium Glaser:Brochis sp. Labrea/CW065(2026年10月30日) :当事者が以前cf. pulcherとして扱った流通魚を区別した直接記録。Labreaのサイズ・水温をプルケールへ転用しない。Merck Veterinary Manual:Management of Aquarium Fish :Quarantine and Biosecurity、Biosecurity Considerations for Fish in the Home Aquarium、Common Water Quality Problemsを実読。別容器・専用器具での導入観察に使用。固定日数、薬剤、容量の推奨を転載しない。