ボルネオのカリマンタンに分布する、帯とその間の暗色斑が特徴のバルブです。草食魚や藻取り役として迎えず、群れ全体への給餌を準備します。自然の黒水の数値と、購入個体を自宅で維持する条件は分けて考えましょう。
デスモプンチウス・ホエルスキの基本情報| 項目 | 資料値・確認点 |
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| 学名 | Desmopuntius foerschi (Kottelat, 1982) 参考:[1] |
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| 分類 | コイ目・コイ科 参考:[1] |
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| 自然分布 | ボルネオ島のカリマンタン(インドネシア) 参考:[1] |
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| 大きさの参考 | Seriously Fishは標準体長55mmを掲載。尾びれを含まない長さです 参考:[2] |
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| 旧名・流通名 | Barbus foerschi、Puntius foerschi、Systomus foerschi。フォーシー/フォーシャイなどの表記もあります 参考:[1]・[2] |
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帯の数だけでなく、帯の間の斑点も確認する
本種は1982年にBarbus foerschiとして記載され、PuntiusやSystomusを経て、現在はDesmopuntius属に置かれます。同じfoerschiでも属名の違う古い資料があるため、学名全体と写真を照合します。 参考:[1]
Seriously Fishは、体側の縦帯の間にある追加の暗色斑と、背びれ基部の後端にある模様を近縁種と比べる観察点に挙げています。細かな黒い点があるだけの魚として選ばず、帯と斑点の位置を側面から確認します。写真の色だけで産地を断定はできません。 参考:[2]
カリマンタンの黒水域を、陰のある設備の参考にする
2018年のSebangau川・泥炭林の調査は、本種を川側で記録しています。黒水域に結びつく魚であっても、すべての個体が止水の林内の浅い場所だけに暮らすとは考えません。近縁種から推測された生息環境と、実際の採集記録も区別します。 参考:[4]
水槽では暗めの底床、水草、枝状の流木や浮草で陰をつくり、その間に群れの泳ぐ空間を残します。Seriously Fishの底面目安は80×30cm。葉を入れて茶色くしただけで、ろ過や水質確認が不要になるわけではありません。 参考:[2]・[5]
野外の強い酸性と、飼育用の水を混同しない
Seriously Fishは一般飼育を20〜28℃、pH5.0〜7.0、硬度1〜10dGHで案内しています。一方、魚類専門家Ingo Seidelの2022年の飼育案内は、非常に軟らかい水域由来でも水道水で維持できるとしています。水道水の質は地域で違うため、日本の自宅の水も無条件に適するという意味には使いません。 参考:[2]・[3]
購入先のpH・硬度・水温を聞き、自宅の水と照合します。黒水域の低いpHの記録を目標にして、魚のいる水へ酸性化剤を追加し続けないでください。先に水とろ過を整え、アンモニア・亜硝酸が検出されないことも確認します。 参考:[2]・[5]
草食中心ではなく、口に合う餌を用意する
Seidelは乾燥飼料も受け入れる魚と記し、Seriously Fishは小型配合飼料にミジンコ・ブラインシュリンプなどを組み合わせる案内です。植物や藻類成分を含む配合飼料は使えますが、生の野菜や水草を主食と決めつける根拠にはなりません。 参考:[2]・[3]
餌が水面にあるかではなく、群れの後ろの個体も飲み込んだかを見ます。活発な同居魚に先取りされる場合は離れた位置へ分け、必要なら同居を見直します。残餌を増やして補う方法は避けます。 参考:[2]・[5]
群れの目安と、活発すぎる相手への注意
Seidelは6〜8匹程度、Seriously Fishは8〜10匹以上の群れを案内しています。数値を一律の境界とせず、群れが動く広さと、全個体の摂餌を確認できるかで計画します。単独での見栄えを目的に一尾だけ入れるより、同種の行動を考えた設備を用意します。 参考:[2]・[3]
穏やかな相手でも、泳ぐ勢いが強い魚は餌の競争を起こします。一尾だけ隠れる、腹が細くなる、群れへ戻れない場合は、同種の追跡も含めて観察し、植栽や給餌場所の変更で改善しなければ分離します。 参考:[2]・[5]
購入と、食欲が落ちた日の確認
学名と模様の位置、ワイルドか繁殖個体か、分かる範囲の産地、店の管理水を確認します。配合飼料に慣れているかを実際の給餌で見て、群れの中の痩せた個体やひれの傷みも確認します。 参考:[1]・[2]・[3]・[5]
一尾だけなら餌の競争や追跡を観察し、複数が一緒に食べなくなったら水温・pH・アンモニア・亜硝酸とろ過を確認します。黒水魚だから見えにくくて当然とせず、照明を急に強めない範囲で姿を確かめ、異常が続けば販売店へ相談します。 参考:[2]・[5]
繁殖の難易度を決めつけない
Seriously Fishの本種欄は繁殖を未記録としています。この記載だけで不可能・困難と断定したり、近縁種の産卵手順を本種の成功例として紹介したりはできません。繁殖を目指す場合は、種類と雌雄を確認したうえで、卵・稚魚の管理と初期餌の資料を別に探します。 参考:[2]
デスモプンチウス・ホエルスキのよくある質問
水草や野菜をよく食べる草食魚ですか?
主に草食とする根拠は確認できません。専門家の案内は乾燥飼料を受け入れる魚として扱い、小さな生餌・冷凍餌も組み合わせます。藻取り役として餌を省かないでください。 参考:[2]・[3]
黒水の魚ならpHを3〜4にするべきですか?
生息地の強い酸性の例は、家庭での一般飼育目標とは別です。購入先の管理水を確認し、pHと硬度を測って維持できる条件を先に整えます。 参考:[2]・[3]
他の小型バルブと同じ匹数でよいですか?
本種にも6〜8匹、8〜10匹以上という専門家・専門サイトの目安があります。空間や給餌を含む案内であり、匹数だけで過密や争いを防げるわけではありません。 参考:[2]・[3]
購入前に確認したいこと
- Desmopuntius foerschiの学名と、帯の間の暗色斑を確認する 参考:[1]・[2]
- 購入先のpH・硬度・水温と、自宅の水を照合する 参考:[2]・[3]
- 群れの泳ぎ場と植物の陰を両方用意する 参考:[2]
- 配合飼料への餌付きと、群れ全体の摂餌を確認する 参考:[2]・[3]
関連ページは特徴や飼育条件を比較するための案内です。混泳できる組み合わせを示すものではありません。
参考資料・情報の確認について
分類資料と魚種別の飼育案内を照合して編集しました。資料の体長の測り方と飼育条件の対象を区別し、情報が限られる項目は本文に記載しています。資料確認日:2026年10月30日。
- Eschmeyer’s Catalog of Fishes:Desmopuntius foerschi:現行分類、旧名、原記載産地、カリマンタン分布。
- Seriously Fish:Desmopuntius foerschi:模様・設備・一般飼育目安・群れ・給餌。生息環境には近縁種からの推定が含まれる。
- Ingo Seidel/Dähne Aquaristik:Foerschs Sechsgürtelbarbe(2022):魚類専門家・輸入業者の飼育案内。水道水、乾燥飼料、22〜28℃、6〜8匹。
- Thorntonほか(2018):Peatland fish of Sebangau, Borneo:川と泥炭林の実地調査。表A2の本種記録は川側。一般の生理的耐性や飼育推奨へ変換しない。
- OATA:How to look after barbs:一般の水質検査、健康・給餌・導入の注意。