ナンノストムス・アンドゥゼイの特徴、水槽、餌、混泳、繁殖を解説します。導入前にそろえるものと、繁殖記録から分かる確認点をまとめました。
ナンノストムス・アンドゥゼイ(Nannostomus anduzei)の標本写真。生きているときの体色とは異なります。
写真:Nemo Martin/© The Trustees of the Natural History Museum, London / Nannostomus anduzei Fernandez & Weitzman, 1987 1056919826.jpg(Wikimedia Commons) / CC BY 4.0。掲載元の構図・標本ラベル・スケール・画像内著作権表示を保持。表示用に縮小。
撮影個体の一例です。色の見え方は照明などでも変わります。
ナンノストムス・アンドゥゼイの飼育データ
| 項目 |
目安・確認点 |
| 学名 |
Nannostomus anduzei。レビアシナ科。 参考:[1] |
| 分布 |
ブラジル・ベネズエラのネグロ川およびオリノコ川上流の流域。 参考:[1] |
| 大きさ |
Seriously Fishの記載は標準体長16mm。尾びれを含む全長ではない。 参考:[2] |
| 水温・水質 |
同資料の飼育目安:22〜28℃、pH5.0〜7.0、硬度1〜5dGH。 参考:[2] |
採集地の違いを知り、暗い水だけを目標にしない
原記載に使われた地域には、白砂・根・落ち葉のある緩やかな透明の小川と、その影響を受ける水草の多い浅い場所があります。一方、ブラジルでは黒水域からも記録されています。産地ごとの違いを無視して水を濃く着色することを目標にせず、水草の陰、穏やかな流れ、小さな餌を取れる場所を整えます。 参考:[2]
混獲された小さな魚にも、種名の確認が要る
Borkの記録では、アンドゥゼイはグリーンネオンなどの輸入に混じって入ることがありました。小さいペンシルフィッシュをすべて本種と決めず、Nannostomus anduzeiの名と個体の特徴を確認します。入荷経路から現在の販売個体の産地まで断定せず、分かる範囲の由来と食べている餌を購入先に聞きましょう。 参考:[1]・[2]・[3]
夜の色と昼の色を見比べる
Borkは、夜は臀びれ・尾の付け根の赤色が薄れ、透明感と金色の光沢が目立つと記録しています。夜間の黒い斑点や帯は現れません。 参考:[3]
水草と穏やかなろ過で居場所を作る
Seriously Fishは底面45×30cm以上、または同等の広さを目安としています。水草で互いの視線を遮る配置にし、暗めの底床と、スポンジフィルターなどの穏やかなろ過を組み合わせます。 参考:[2]
AIによる説明イラスト 水草や流木で見通しを区切り、その周囲に出入りできる空間を残す配置例です。隠れ場所の数だけで判断せず、追われた魚が離れられるか、全個体を観察し清掃できるかを確かめます。この配置だけで混泳や争いの解消を保証するものではありません。
小さな口に合う餌をそろえる
Borkの飼育記録では、微細なケンミジンコ、ブラインシュリンプの幼生、小さなグリンダルワームを与え、細かい乾燥餌も時折食べています。 参考:[3]
小型で臆病な魚として混泳を考える
Seriously Fishは本種だけの飼育か、グリーンネオンテトラなど極小で温和な種との同居を案内しています。同種は10匹以上が目安ですが、雄同士でひれをかじる場合があります。 参考:[2]
繁殖の体験記を読む
Borkが少数の仔魚を得た試行です。表の容量を通常飼育の最小水槽と混同しないでください。 参考:[3]
体験記にある条件と結果
| 場面 |
対応 |
| 繁殖の試行 |
8Lに雄4匹・雌6匹。水はpH6.3、硬度2°dH。 参考:[3] |
| 育成の確認 |
親を移して3日後に仔魚を発見し、3週間後に6匹を確認。孵化まで3日という意味ではない。 参考:[3] |
飼育でつまずいたときに確認したいこと
次の場面では、見た目だけで原因を決めず、食べ方や同居相手、設備を順に確認します。 参考:[2]・[3]
起こりうる場面と、確認・対応のしかた
| 場面・避けたい判断 |
確認すること |
取る行動 |
| ごく小型なので普通の細粒餌も食べられると思う |
口に入る大きさと、吐き出さず飲み込む姿 |
微細な餌を準備し、ほかの魚に取られる前に届く場所へ与える。 参考:[3] |
| 夜に赤色が薄れたので水を大きく変える |
明るい時間の色、食欲、いつもとの違い |
夜間の色の変化と体調変化を分けて観察する。 参考:[3] |
| 群れなら雄同士の追尾を気にしない |
ひれの傷みと、追われて餌を取れない個体 |
水草で視線を遮り、隠れ続ける個体がいるなら構成を見直す。 参考:[2] |
ナンノストムス・アンドゥゼイのよくある質問
繁殖には多くの親魚を入れるほど有利ですか?
Seriously Fishは、親が多いほど卵を食べる危険が増え、複数の雄が互いを気にして求愛を妨げる場合もあるとしています。繁殖の組み合わせと、通常飼育の群れの数は分けて考えます。 参考:[2]
購入前に確認したいこと
- 水草で視線を遮れるか。 参考:[2]
- 微細な餌を購入前に用意できるか。 参考:[3]
- 繁殖の記録を普段の飼育条件と区別したか。 参考:[3]
- 学名と分かる範囲の由来、販売水槽での微細な餌の食べ方を確認した 参考:[1]・[3]
- 穏やかなろ過と水草の陰を用意し、大きな魚との混泳を避けた 参考:[2]
関連ページは特徴や飼育条件を比較するための案内です。混泳できる組み合わせを示すものではありません。
参考資料・情報の確認について
飼育施設・専門店の飼育案内と分類資料を照合して編集しています。数値の測り方や、野外・飼育・繁殖の条件を区別し、流通名だけでは種を特定できない場合は本文に記載しました。資料確認日:2026年10月2日。
- Eschmeyer’s Catalog of Fishes:学名・分布:2026年10月2日に現行分類を確認。
- Seriously Fish:魚種別飼育資料:本種の飼育資料。
- Dieter Bork/Aquarium Glaser:Nannostomus anduzei:2009年更新の飼育・繁殖の体験記。