グンテリは、底の砂を口に含んで餌を選り分ける西アフリカのシクリッドです。草食魚として水草を与えるだけでは食性を説明できません。柔らかい砂、成長したペアの縄張り、雄の口内保育を見込んで、水槽の底面と分離できる場所を準備します。
クロミドティラピア・グンテリの基本情報| 項目 | 資料値・確認点 |
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| 学名 | Chromidotilapia guntheri (Sauvage, 1882) 参考:[3] |
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| 分類 | シクリッド科 参考:[3] |
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| 自然分布 | 西アフリカの沿岸河川とニジェール・ベヌエ川水系 参考:[1]・[2] |
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| 設備計画に使う大きさの参考 | Seriously Fish掲載値:雄150mm SL・雌100mm SL(尾びれを含まない) 参考:[2] |
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| 飼育条件の参考 | Seriously Fish:24〜27℃、pH6.0〜8.0、1〜15dGH 参考:[2] |
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| ペアの水槽の参考 | Seriously Fish:1ペアに底面120×30cm以上を推奨 参考:[2] |
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草食性と決めず、底からいろいろな物を食べる魚と考える
Boussouほか(2018)はコートジボワールの7水域で、餌の入った156個体の胃内容物を調べました。植物片や昆虫片、昆虫の幼虫などが見つかり、著者らは本種を、堆積した有機物も食べる傾向がある雑食魚と結論づけています。この調査結果を、水草を主食として植える指示にはしません。 参考:[1]
飼育では砂を口に含み、食べ物を選り分ける行動をできるようにします。丸い粗い砂利だけを敷くより、柔らかい砂の範囲と掃除できる底面を考えます。砂を吐き出す動作だけで、吐き戻しや病気と決めないようにします。 参考:[2]
底面の餌と、水槽全体の清掃を別々に計画する
Seriously Fishは植物質を多く含む沈む人工餌を軸に、小さな冷凍・生餌を時折加える方法を示しています。特定のたんぱく質割合は作らず、購入先で食べている餌を確認します。肉だけ、野菜だけに寄せず、底で実際に飲み込む様子を見ます。 参考:[1]・[2]
AIによる説明イラスト 給餌口を開け、スプーンで少量の餌を用意する場面です。餌の種類・粒の大きさ・与える量や与える場所は、魚の口や食べ方に合わせて選びます。砂を探っていても、水槽の汚れを片づけてくれる魚ではありません。沈んだ餌が残る場所を確認して取り除き、アンモニアや亜硝酸が増えない状態を維持します。底の行動と摂餌を観察できることが、厚い装飾で底を覆うことより重要です。 参考:[1]・[2]
定期的な部分換水では、砂の開けた範囲の汚れを取り、ろ過の流量も点検します。新魚を加える場合は別水槽で観察してからとし、合流後は底の縄張り争いと摂餌を見直します。 参考:[2]・[5]
穏やかな水域の根や枝を、水槽の区切りへ
低地の氾濫原や森林域などに分布し、水中の根や落枝のある比較的穏やかな場所を利用します。西アフリカという地名だけで、すべてを湖のシクリッドと同じ硬い水へ合わせないようにします。 参考:[2]
水槽では砂の開けた範囲に加え、枝や根で相手の視線を避けられる場所を作ります。Nordiska Ciklidsällskapetの飼育解説も、掘る行動と細かな砂を挙げています。石や流木は、砂を動かしても崩れないように設置します。 参考:[2]・[4]
成長したペアを、群泳魚のように増やさない
Seriously Fishが挙げる底面120×30cm以上は1ペア向けです。幼魚の販売サイズから「80Lで数尾を長く飼える」と判断せず、成長後の大きさと底の縄張りを見込みます。同じ底を使う別のシクリッドがいる場合は、さらに慎重に検討します。 参考:[2]
ペアになると、周囲を強く追い払う場合があります。雌雄をそろえれば仲良く暮らす保証でもありません。逃げる魚が隠れたまま食べられないなら、遮蔽物を増やすだけで待たず、分離を選べる設備を用意します。 参考:[2]・[4]
口内保育中の親を、餌を食べないだけで判断しない
本種は底の基質へ産卵した後、雄が受精卵を口に収容する口内保育魚として説明されています。雌は周囲の縄張りを守り、稚魚が泳ぎ出してからは両親が保護に関わります。雌が口に卵を含む種類と同じ手順を機械的に当てはめません。 参考:[2]・[4]
親の口の動きや摂餌が変わったときは、直前の産卵と、卵・稚魚を保育している可能性を確認します。追い回して口を開かせたり、薬浴を第一の対応にしたりせず、水質と同居魚からの干渉を先に調べます。繁殖予定がなくても稚魚の受入れ先は考えておきます。 参考:[2]・[4]
底での行動と繁殖を踏まえた観察| 場面 | 確認すること | 行動 |
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| 砂を口から繰り返し出す | 餌を選り分け、体型と食欲を保っているか | 通常の採餌と比較し、飲み込む餌も確認する 参考:[1]・[2] |
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| ペアが他魚を隅へ追う | 底面の縄張りと相手の摂餌 | 被害魚を分離できる状態にする 参考:[2]・[4] |
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| 雄の摂餌が止まったように見える | 産卵の経過、口内保育、呼吸や体型 | 保育を妨げず、水質と同居魚を確認する 参考:[2]・[4] |
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由来・雌雄・ペアの関係を店で聞く
1882年にHemichromis guntheriとして記載された魚です。広い分布域には地理的な違いがあるため、写真と色が少し違うことだけで別種とは判断できません。販売個体の学名、由来が分かるか、雌雄判定の根拠と、すでに一緒に暮らすペアかを店に確認します。 参考:[2]・[3]
クロミドティラピア・グンテリのよくある質問
水草を多く植えれば餌になりますか?
水草を主食として用意する魚とは案内しません。野外の胃内容物研究では植物片と昆虫類などを食べる雑食性が示されています。購入先の餌を確認し、底で食べられる沈下性飼料を用意します。 参考:[1]・[2]
口内保育は雌が担当しますか?
本種では産卵直後の卵を雄が口に含んで保育する説明があります。雌も縄張り防衛やその後の稚魚保護に関わります。ほかのマウスブルーダーの雌だけの保育と混同しません。 参考:[2]・[4]
購入前に確認したいこと
- 成長したペアの底面と、同じ底を使う魚の縄張りを検討した 参考:[2]・[4]
- 餌を選り分けられる柔らかい砂を用意した 参考:[2]・[4]
- 掘られても石や流木が崩れない 参考:[2]・[4]
- 販売店で学名・由来・雌雄とペアの関係を確認した 参考:[2]・[3]
- 沈む餌を食べる様子と、分離・稚魚管理の場所を確認した 参考:[2]・[4]
関連ページは特徴や飼育条件を比較するための案内です。混泳できる組み合わせを示すものではありません。
参考資料・情報の確認について
分類資料と魚種別の飼育案内を照合して編集しました。資料の体長の測り方と飼育条件の対象を区別し、情報が限られる項目は本文に記載しています。資料確認日:2026年10月30日。
- Boussouほか(2018):Feeding Habits of Chromidotilapia guntheri in Some Hydrosystems of Ivory Coast:7水域・餌の入った胃156個体の内容物研究。雑食・有機物食の傾向という結論。
- Seriously Fish:Chromidotilapia guntheri:専門飼育サイト。自然環境、砂を選り分ける行動、餌、水質・1ペア向け底面寸法、繁殖。
- Cichlid Room Companion:Chromidotilapia guntheri:Anton Lamboj監修。公開部分の分類、原記載名と1882年、異名を確認。
- Nordiska Ciklidsällskapet:Chromidotilapia guntheri:シクリッド飼育団体による砂・掘る行動・ペアの縄張りと雄の口内保育の解説。
- Aqueon:Freshwater Aquarium Disease Prevention, Recognition and Treatment:メーカーの一般管理案内。新魚の別水槽観察、換水・ろ過点検、異常時の記録と専門家への相談の根拠。投薬量・日数は採用しない。